究極のハンドツールを目指し、一切の妥協を排し創造したネプロス。強さ、軽さ、使いよさ、それらを高次元で実現するためには、従来の常識を超えた新しい設計が必要でした。

ラチェットハンドルに求められる機能の中でも特に重視されるのは狭小スペースでの作業性。ネプロスのラチェットハンドルは、世界最小クラスの90枚ギアと7段クロウによる精密かつ強靭な駆動機構を採用。送り角4度というかつてない小ストロークでの作業が可能となり、狭小スペースでの作業性が飛躍的に向上しました。

ハンドルの両端部に重量を持たせるため、中央部を切削加工により薄肉化。理想的な重量配分を実現する独自の形状とすることで、スムーズな早回しを可能にしました。ハンドルと軸の圧入部はT形ハンドルでは四角形、T形レンチでは六角形とし、上部からの識別を容易にすることで作業性を向上させています。

ネプロスの大きな特長の一つが、各部の寸法における精度の高さ。公差を限りなくゼロに近づけるKTC独自の厳格な基準が、ボルト・ナットとツールとの確実なフィット感をもたらし、安全で確実な作業を可能にします。

応力の集中を防ぎ、接触面積をより大きくすることでレンチの強度アップと薄肉化に貢献するNパワーフィット形状を採用。素材と製法の徹底管理と相まって、外寸において世界水準のコンパクト化を実現。従来ではリーチできなかった場所での作業が可能となりました。

クロスドライバ先端の形状を理想のものとするため、市場に流通しているビス約1,000種を徹底して比較研究。微細な寸法、作業フィーリングの違いについても厳密に評価。カムアウトを防ぎ、確実な締結を行える独自の形状を導き出しました。

ネプロスは、機能や性能だけではない感覚的な使いよさを実現するため、人間工学に基づき作業者の手にフィットする形状を採用しています。そのフォルムは単なる装飾ではなく、いかに「手に馴染むか」を追究した結果でもあります。

最も握りやすく、トルクが掛けやすいグリップ形状を徹底的に追求。独自の加工技術によってグリップ内部を中空にし、太めのグリップでありながら、グリップ部とヘッド部の絶妙な重量バランスを実現。さらに指をしっかり掛けるためグリップにくぼみをつけ、滑り止めのためのゴムリングをグリップエンドに装着。こうして理想的なグリップ形状が完成しました。

口径部は応力が集中する部分を強化したKTC独自の「新やり形形状」を採用。口開きしにくい強靭さと、狭小な作業スペースに適応するコンパクトさを両立。表面は丹念な磨き作業の後、耐剥離性、耐食性、耐摩耗性に優れた硬質系クロムめっきを施した鏡面仕上げで、ツールであることを忘れさせる輝きと所有感を生み出しています。